たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版

毎月、お楽しみいただきまして、ありがとうございます。

毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・

「川柳の時間」

今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を

講評とともに紹介する「川柳の時間」ブログ版です。

講評は、夕凪子さんです。

 

今月の気になる作品

砂狐さん

「北風を背負って真白な犬になる」

=今日は北風を背負う。

 ふわふわと白い毛の犬に化身して、

 これしきに負けるものかと前を向く。

 

まりこさん

「蝶結びの日もたまにあり鰯雲」

=縦結び、片結び。

 いろいろあって、今日はふわりと蝶結び。

 こんな日があるのでまた、前を向いて歩いていける。

 小さな幸せの積み重ねがやがての大きな幸せ。

 

徳道かづみさん

「与えられた地図を燃やして冒険者」

=地図のない冒険こそ本物の冒険。

 与えられたものはことごとく焼き捨て、

 私だけの地図を描いていく。

 目印はもちろん、さ・か・ば。

 

一橋悠実さん

「初物のザクロ最後となる逢瀬」

=最後とわかっている逢瀬。

 にこやかに笑いながら話してはいるが、心は乱れて。

 ザクロの艶は涙の光り。

 

小林康浩さん

「霜月の息 病院の登り坂」 

=逆光の中を、白い息を吐きながら坂を登っている。

 ため息とも、不安とも知れぬ、固まりを吐くように。

 一幅の絵になっている。

 

 

「川柳の時間・ブログ版」では、投稿された作品の中から、

各週の選者が「今月の気になる作品」として句を選考し、

掲載しております。

今週もたくさんの投句、ありがとうございました。

 

さて、来月12月5日の放送では9時台と10時台の2部構成で、

「かけぬけて2021年! 現代川柳でこの1年を見渡して」と

題して、時間枠を拡大してお送りします。

そこで、皆様から次のテーマで投稿をお待ちしております。

〇昨年からのコロナ禍で翻弄された中、取り戻しつつある日常生活

〇今年も相次いだ自然災害の脅威(熱海の土石流、8月豪雨ほか)

〇1年遅れで開催された東京オリンピック・パラリンピック

〇大谷、松山などに代表される若手のスポーツ界での世界的活躍

〇若者の間でひろがる「昭和・平成レトロブーム」

〇そのほか、皆様それぞれにこの1年をふりかえっての思い

など、ふるってのご応募、よろしくお願いいたします。

 

次回12月5日の放送は、茉莉亜まりさんの登場です。

皆様からの十七字音のドラマをお待ちしております。

 

 

 

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