たからづかブリーズサンデー 「川柳の時間」ブログ版

毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・

「川柳の時間」

今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を紹介する

「川柳の時間」ブログ版です。

講評は、茉莉亜まりさんです。

 

黒田俊さん

「蝉の問う今日も悔いなく生きたかと」

・・・命の短さを知らず、鳴く蝉に自分の生き方を問われている。

   そんな気がした俊さん。

   悔いがあるのが人間ですが、それでも一日一日を重ねる強さを

   持ちたいものですね。

「ロボットになり切る勇気持てぬまま」

・・・ロボットになれば、いつも答えは簡単に見つかるけれど、

   そうなれないのが人間。

   その勇気、持てぬままでいいと思います。

「母も暑かろう氷水掛け墓洗う」

・・・じりじりと炎暑の中のお墓参り。

   亡きお母様も暑かろうという俊さんのやさしさが氷水となる。

   墓前で、多くの思いを伝えたことでしょう。

 

佐渡真紀子さん

「いのちってこんな感じよ蝉時雨」

・・・短くはかなく。。。でも懸命

   しゃんしゃんしゃんの蝉時雨に背を押され、人間もこんな感じで

   いきましょう!

   でも、時ののんびりゆるむこともお忘れなく!!

 

樋口愛峰さん

「旅支度出会いなおしの夏休み」

・・・夏の旅は、荷が軽くていいですね!

   誰か大切な人との新しい出会いがあるかもしれませんし、

   あたらしい自分に出会えるかもしれません。

   よい旅を!!

 

前田邦子さん

「夏が好き入道雲は父の背な」

・・・力強く湧き上がる雲がお父様を思わせるという視点がいいですね!

   「夏が好き」

   そして、お父様のこともお好きなのだなぁということが伝わります。

   大好きな愛の句ですね!!

 

中川千都子さん

「水しぶきあげて男が逢いにくる」

・・・夏らしく、とてもスピード感のある句ですね。

   水しぶきを上げて、千都子さんに「逢いたい!」という思いいっぱいで

   来てくれる男性。

   夏の燃えるような恋が伝わります。

 

 

パーソナリティー・岸田久美子

「みつからぬ楽しい記憶もうやめた」

・・・「楽しい記憶が見つからないので、思い出すのをあきらめました。」

    ということですね。

   こちらだと「残念でしたね」となるのですが、

   「楽しい」を「悲しい」にすると、

   「よし、前を向いて歩いて」行こうとドラマになるかもしれません。

 

みなさん、今月もたくさんの投句、

ありがとうございました。

来週は夕凪子さんが担当します。

 

また、来月は「9月」がテーマです。

9月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。