たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版
毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・
「川柳の時間」
今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を
講評とともに紹介する「川柳の時間」ブログ版です。
講評は、夕凪子さんです。
多舵洋さん
「柔らかなキリンになって春を待つ」
・・・「柔らかなキリン」とは上手い見つけです。
柔軟性は生きていくうえでは欠かせませんもの。。。
「愛情を欲しがる虹に水をやる」
・・・虹に水をやるのが愛だと作者。
大きな鮮やかな虹でいて欲しいとせっせと水を与え続ける。
スケールの大きい素敵な句です。
「サヨナラを九官鳥に言わせる子」
・・・たくさんの言葉の中から
「サヨナラ」を選んで教えるお子さんの心理を思います。
九官鳥がうまく覚えてくれるといいですね~
徳道かづみさん
「真っ赤っかお尻もお鼻も唇も」
・・・冬は手足の指も・・・ですね。
トナカイさんも、サンタさんも、私も、あなたも・・・
「も」が表す果てしなさ。
「不器用なサンタが臍を掻いている」
・・・あぁ飲みすぎたぁ・・・なんて言いながら。
サンタさんもこの時期、オーバーワークですもんね。
頑張って!!
「さようならおつかれじゃあね平成よ」
・・・「平成」の文字とは違って、大きな災害が多かったのではないでしょうか。
その平成とも、あと少しでお別れ。
再会できるお友達との別れのような・・・
気軽い「じゃあね」の中にある哀感。
ひでこさん
「洞窟に満天の星閉じ込める」
・・・私だけの星空にして、ゆっくりと飲み交わそう。
川柳は「わがまま」でいいのです。
「自販機の中に広がるグローバル」
・・・販売していないものがないほど、自販機の売る品種があります。
グローバル化はこんなところまできています。
芍薬さん
「ズボンより折り目正しく生きている」
・・・「ズボンの折り目」がよく利いている句で、
ピシッと筋を通しておられる様子がよく伝わります。
具象の使い方が上手です。
「キリストの切手を貼って送り出す」
・・・「送り出す」のは手紙だけではないと思わせる深さがあります。
「キリストの切手」が表わす「もの」は何か考えてしまいました。
「幸せは歩いてこない気づかない」
パーソナリティー・岸田久美子
「作り方やさしさまるめお正月」
・・・ほんわかとしたお正月を迎えられるのだなぁと~
久美子さんの優しさが伝わります。
「作り方」が説明っぽいですので、
「やさしさをまるめて作るお正月」
と作った状態を詠みましょう!
みなさん、今週もたくさんの投句、
ありがとうございました。
なお、来月は「1月」がテーマです。
1月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。