たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版
毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・
「川柳の時間」
今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を
講評とともに紹介する「川柳の時間」ブログ版です。
講評は、夕凪子さんです。
まずは、番組内で紹介した句を紹介いたします。
城水めぐみさん
「くちぶえがきこえる春のくぼみから」
徳道かづみさん
「もう君はいない葉桜並木道」
「ぬくもりが残る王者の椅子がある」
芍薬さん
「腹巻きの反抗期ゆるやかに来る」
「シャンプーに野望があるというしるし」
「夜になる四角が増えると生きている」
一橋悠実さん
「キスしてもいいかと言いたげな桜」
「呼び捨てをゆるす触れることもゆるす」
背馬さん
「わたしから虹が生まれてくるを待つ」
「鍵ポキと折ってしまって戻れない」
ひでこさん
「故里や陵山(みささぎ)の花衣」
「炸裂す居酒屋通り春音頭」
まり子さん
「胸の奥君が剥がれてゆく パリリ」
文子さん
「花も見ごろに祝いましょうよ五十年」
涅槃girlさん
「光あれ桜は綺麗に死んでゆく」
「五線譜を白く染めたる涅槃雪」
みくさん
「春の日の教室に飛ぶ中国語」
「いちごですみどりのとさかつけてます」
英輔さん
「モノレールいっぽんばしもあるけるね」
ここからは、番組でご紹介でできなかった句を講評とともに紹介
いたします。
徳道かづみさん
「夕暮れのうちに手を振るさようなら」
・・・まだ夕暮れなのに・・・
もう少し一緒にいたいのにお別れです。
未練が残らないように「夕暮れ」を設定したことは賢明です。
もう少し後なら泣いてしまいそうです。
紀子さん
「胃腸から少し休むと届けあり」
・・・春ですのに、体調が悪そうですね。
胃腸を擬人化し、「休職届け」を出させるところ。
楽しいですねぇ。
これだけの余裕があれば大丈夫!
きっとすぐ快復しますよ!!
ここからは総評です。
桜の開花が例年より遅く、春を待たれる日々でしたね。
開花から寒いこともあって、長く楽しめました。
そんな桜の句が多く集まりました。
城水めぐみさんの「春のくぼみ」
一橋悠実さんの「恋と桜」
涅槃girlさんの「散る桜」を「死ぬ」と見た目。
さらに「五線譜に降る淡雪」
徳道かづみさんの「春のおぼろの中での別れ」
それぞれの春が満載の「川柳の時間」でした。
「今、ここで生きている私」が見た感じた、考えた「こと」を、
五・七・五にして、また送ってください。
お待ちしております!
みなさん、今週もたくさんの投句、
ありがとうございました。
なお、来月は「5月」がテーマです。
5月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。