『九鬼三郎油彩画展』-たからづかタウンガイド-」
寒い日が続きますが、皆さんお元気ですか?
玉井順子です!
今回のゲストコーナーは、世界で活躍されています、「古陶と花」の洋画家九鬼三郎(くき さぶろう)さんに、
宝塚で初めて開催される油彩画展など、色々なお話しをお伺いしました。
とても穏やかで紳士な九鬼さん。
後で気づいたんですけど、1951年生まれとは思えない、とても若々しい方です!
·名前の由来···!
九と言う数字は強いインパクトのある数字なので、其のような作品に合い、そして鬼の様にがむしゃらに芸術に向き合いたい!そんな思いから付けられた雅号だそうです。
·パリに学び日本の心に気づく!
1972年アカデミー·ド·ラ·グランショミエール(パリ)で、デッサンやルーブル美術館などの大作の模写など西洋美術を学ばれたのち、1995年パリ芸術大賞を受賞、2000年には初めての油絵展を開催、出展作品「陶と花シリーズ」25点を完売。2013年には、「あさご芸術の森美術館」にて個展を開催され、画集「古陶と花」を出版。2015年「イタリア·ミラノ万博2015」日本館認定公式芸術祭に出展、更にはそれがきっかけで、イタリア·シエナ美術館認定「日伊教育美術教授」に。そして2018年フェノロサ芸術文化賞を受賞など、世界で活躍。
現在は、東京·大阪·神戸·京都·広島·名古屋などの有名百貨店を中心に展覧会を開催。
·違和感からの解放?
小さい頃から絵が好きで自然に絵を描き始めた九鬼さん。
やがてパリでルーブルの大作を模写したり、様々な形で西洋美術を学び、西洋美術の大作に圧倒されながらも何処かで「何か違う?」違和感も感じていたそうです。
そんな中、出会ったのがパリの美術館で見つけた古備前! 備前焼の江戸時代初期くらいまでのものだそうですが、この古備前を見た時、衝撃を受け、釘付けになり、心の美意識が揺さぶられた、とのこと。
古備前に出会ってから日本の伝統を辿って陶磁器の勉強を始めたそうです。
·器と花にこだわる訳
20代後半頃から、西洋に無い陶磁器の素晴らしさを描き始めて、器に合う最高の花を合わせる様になったそうです。
「花は野にあるように生けなさい」との千利休の言葉の様に野に咲いている様に描きたい!と「一輪の野の花はソロモンの栄華にもまさる」キリストの言葉の様に、そういう気持ちを持たないと描けないと仰っていました。
·宝塚市で初めての展示会
それからずっと器と花にこだわり描き続けている九鬼さんの展示会が、お忙しい中、やっと宝塚で開催されます。
触れられるのでは?と思う程リアルに描かれた器と、器に最高に合う可憐な花を描いた油彩画展。
平安時代の古い壺など需要文化財や国宝級の器を描き、牡丹や椿など様々なお花を合わせた作品40点近くが展示されます。
九鬼三郎画集「古陶と花」を拝見していると質感まで伝わってきそうな、リアルな器と美しく可憐な花の組み合わせなのですが、華やかさの中に優しさや郷愁みたいなものを感じました。
とても暖かい気持ちになれるのではないかなぁ?と思いました。
『九鬼三郎油彩画展』
日時:2月10日(木)~15日(火)
10:00~18:00(初日13:00開場·最終日16:00閉場)
会場:宝塚市立文化芸術センター·サブ ギャラリー(阪急宝塚南口駅徒歩7分)
入場無料
作品:「古備前に姫椿」·「雪舟、柿右衛門に牡丹」·「唐九郎志野に椿」「国宝·光悦(不二山)に梅」など約40点
お問い合わせ:アート·マー·アート
☎️090-3725-3613
素晴らしい器と合わせた器に負けない花のバランス、心を込めて描いた作品を展示します!とのことです。
こんな時ですが、感染対策に気をつけながらぜひご覧頂ければ!と思います。
気持ちが暖かくなるかも知れません!