「市立病院の得した気分!」-たからづかタウンガイド-
皆さんお元気ですか?
玉井順子です!
「市立病院の得した気分!」今月は、
診療部長 兼 血液内科主任部長
清水義文(しみず よしふみ)先生に
「血液内科ってどんなところ?」を
テーマに、血液のがんや治療方法など血液の病気について色々お話しをお聞きしました。
·血液内科とは?
血液内科は、赤血球·白血球·血小板などの血液の病気を診察·治療する所です。
·血液の病気とは?
血液の細胞には白血球·赤血球·血小板があり、古くなった細胞は壊れていくので脾臓で処理され骨髄で新しく作られた細胞と絶えず入れ替わって一定の数を維持していています。
それらの細胞は造血幹細胞という大本の細胞からいくつもの段階を経て作られるそうです。
·血液の病気について!
白血球·赤血球·血小板の細胞は幾つもの段階を経て成熟するそうですが、未成熟な細胞など、血液が作られる仕組みに異常をきたした場合や白血球の種類のひとつであるリンパ球の異常によって起こるそうです。
血液のがんには、白血病·悪性リンパ腫·多発性骨髄があります。
がん以外の病気で一番多いのは貧血。その他には血小板の数値が正常値より少ない又は多い病気なとがあるそうです。
·考えられる原因は?
原因は一部では遺伝子の異常という説もあるそうですが、血液がんの原因ははっきり分かっていないそうです。
また貧血は一部の栄養素が不足していたり、血小板に関しては自分の血小板に自分の免疫が攻撃してしまうことなどがあげられるそうです。
·自覚症状などは?
白血病は、熱が出たり鼻血や歯茎からの出血など。
悪性リンパ腫は首や脇の下、足の付け根、お腹などにグリグリした突起物が出来るなど。
多発性骨髄腫は、貧血や尿の量が増えたり腰痛など。
また、全体的に血液のがんは熱が出ることが良くあるそうです。
その他、貧血は疲れやすかったり動悸や顔色が悪いなど。
血小板が減少すると、鼻血や歯茎からの出血などがみられるとのこと。
·血液の病気と疑われる場合の検査は?
血液検査が主で必要な場合は骨髄検査が行われます。
骨髄検査は、うつ伏せになり腰の骨の出っ張ったところに局所麻酔をして、骨髄を2~3cc摂取するそうです。
悪性リンパ腫の場合は腫れているリンパ節を切除するリンパ節生検も行われます。
·治療方法は?
急性白血病·悪性リンパ腫·多発性骨髄腫の主な治療方法は抗がん剤治療です。
これら血液がんは抗がん剤が良く効くと言われていていて、血液がんで一番多い悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)は、約6割が抗がん剤治療で治るそうです。
また多発性骨髄腫については新薬が続々登場しているので長期生存率も高くなっているとのこと。
その他にも、一部の貧血や血小板減少についてはステロイドを始めとした免疫抑制剤、血小板を増やす薬なども出てきているそうですが、合併症を避けるため薬が効いてくるまでに輸血が必要となる場合もあるそうです。
血液がんは、血液検査の際に、白血球や赤血球、血小板の数値が正常かどうかなどを気にして欲しいとのことで、悪性リンパ腫に関はリンパ節が腫れていないか?をチェック!
そして、気になる時はかかりつけ医に相談して宝塚市立病院にお越し下さいとのことです。
色々推測されていることはありますが基本的に原因が分からないと言われている血液の病気。
例えば、もし自分が血液がん···?と考えると不安なこともあると思いますが、抗がん剤も良く効くとも言われています。
気になることがあれば、まずかかりつけ医に相談することが大切かも知れませんね?