「市立病院の得した気分!」-たからづかタウンガイド-

皆さんお元気ですか?

玉井順子です!

 

今月の「市立病院の得した気分!」は、

薬剤部 薬剤師 上柳祐華(うえやなぎ ゆか)さん

薬剤部 主査 杉生雅和(すぎお まさかず)さん に

「薬による骨粗しょう症治療に取り組んでいます」をテーマに

オンラインでお話しをお聞きしました。

 

・骨粗しょう症とは?

骨に含まれるカルシウムの量が減って骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です。

病状が進行するとつまずいて転倒したり、くしゃみなどの僅かな衝撃で骨折してしまうこともあるとのこと。

イメージとしは軽石の様に骨の中身がスカスカになり、強度が弱くなってくるそうです。

 

·男女差は···?

骨粗しょう症は女性ホルモンが関係しているので女性は男性の2倍ほど多いとのこと。

 

・気を付ける年齢は?

骨密度のピークは20代で、気をつけたい年齢は、男女とも50歳前後からだそうです。

 

ただ今は若い人でも、過剰な紫外線対策や極端な食生活などで骨が弱っている人もいるそうなので、若い人でも心当たりのある人は気をつけた方が良いかも?

 

 

・骨粗しょう症かも?気になる症状とは?

実は骨粗しょう症は自覚症状で見つけることが難しく、身長が縮んできた、腰が曲がって来たなども骨粗しょう症による症状のこともある様ですが、年齢のせいで、と見過ごされることが多く、骨折して初めて気づくことが多いそうです。

 

・二次性骨折のリスク?

高齢の方が骨折した場合、全体的に骨が弱っていることが多いので、また別の場所を骨折するリスクが高くなる。別の場所を骨折することを二次性骨折と言うそうですが、そうなると介護が必要となる可能性も高くなるそうです。

それらは骨粗しょう症の影響が多いとのこと。

 

若い方は骨密度の低下はそれほど心配することは無い様ですが、70才を過ぎると骨の強度を上げていくことが大切だそうです。

 

・検査・治療方法

1度骨折すると他の所も骨折しやすくなるので宝塚市立病院では、骨折の治療の際には骨粗しょう症など骨の状態を調べるため採血や骨密度、レントゲンなどの検査を行うそうで、特に大きな骨折(大腿骨や腰椎·脊椎など)を骨折した場合、入院期間も長くなるのでその間に骨折の治療と同時に医師や看護師、薬剤師とともにレントゲンや骨密度測定、採血などの検査·治療をしっかりと行うとのこと。

また治療は(例えば、注射や薬、薬でも毎日飲む、週に1度で大丈夫、注射でも自分で打てるものや病院で打って貰うもの)など色々な種類や選択肢があるので、患者さんのライフスタイルに合わせて選択しているそうです。

 

主軸となる大きな骨の骨折の場合は全体的に骨が弱っていることが多く、そのままだと介護の必要性が出て来たり患者さんの生活のクオリティが低下したりするので、特にしっかりと検査して治療する必要があるんですね!

 

 

·古い骨は壊して新しい骨を作る?

採血ではカルシウムやリンなどをチェック!

古い骨は壊されて新しい骨が作られるのですが、どちらが多くても少なくても良くなくて、骨の新陳代謝のバランスが大切だそうです。

またビタミンDが少なくても骨密度が下がってくるとのことです。

 

骨はずっと同じではなくて、新陳代謝が繰り返されてるんですね?

 

だからかも知れませんが、骨粗しょう症は何もしなければ進行しますが、検査をして適切な治療をすれば徐々に骨密度が戻って来るそうです。

 

若い人に比べて高齢者の方の方が時間がかかったり、もしかしたら進行を抑えるに留まることもあるかも知れないけれど、骨粗しょう症は早く見つけて検査·治療は大切ではないかなぁ?と思いました。

 

 

·治療で気をつけたいこと!

骨粗しょう症の治療の際、患者さん独自でサプリメントを使用される場合、たとえ良いサプリメントでも薬との併用で弊害が出る場合があるので、必ず医師に相談してください、とのことです。

 

 

・「退院時薬剤情報提供書」とは?

宝塚市立病院での治療後患者さんが退院する際、主治医とともに薬剤師はかかりつけ医やリハビリ病院等に、入院患者に対する薬剤選択の根拠や治療継続の重要性などの「退院時薬剤情報提供書」を記載、提供し、転院先の病院やかかりつけ医、保険薬局と情報共有を行っているそうです。

 

 

・骨粗症になりにくい身体になるためには?

カルシウムやビタミンDを積極的に摂って欲しいとのことで、

カルシウムは牛乳、ビタミンDは鮭や舞茸などがお薦めとのこと。

 

また、日光に当たることも大切だそうです。

高齢者の方は特に熱中症、転倒などに注意しながらぜひ日光浴、外に出て交流して頂きたいと仰っていました。

目安としては、夏は熱中症などに注意しながら、2,30分、10分程度でも良いとのことで、冬は紫外線の量が少ないので1~2時間が目安とのこと。

 

冬は寒いしちょっと長い様な気もしますが、寒さが和らいだ時にでものんびり散歩してみるのも良いかも知れませんね?

無理をせずゆっくりと続けられたら良いかなぁ?と。

 

また、気になる方はかかりつけ医などでチェックしても良いかも知れませんね?

 

そして時々、骨粗しょう症大丈夫かなぁ?なんて気にすることで、食生活とか日光浴などちょっとだけでも行動が変わると、もしかしたら骨が強くなるかも···?

 

いつまでも元気に自分の力で動けるためには丈夫な骨は大事です。

自覚症状で分かりにくい骨粗しょう症

生活のクオリティや健康年齢を少しでも長く保つためにも、日頃から気にかけることは大切かも知れませんね?