「市立病院の得した気分!」-たからづかタウンガイド-
皆さんお元気ですか?
玉井順子です!
今回は「市立病院の得した気分!」
「顎関節症」について 歯科口腔外科 主任部長 橋谷進(はしたにすすむ)先生にオンラインでお話しをお聞きしました。
何となく分かっているけれど、実際にはどの様な病気をどの様に治療しているのか?
まずは、口腔外科について教えて頂きました。
口腔外科とは、普通の虫歯や歯周病治療、入れ歯の調整など歯科で行う治療ではなく、例えば親不知の抜歯、腫瘍や膿疱、色々な病気を抱えている方の治療、顎が抜けたり骨が折れたり事故などで怪我をした時など、歯科では治療出来ない内容の治療を行っているそうです。
今回のテーマ「顎関節症」についてお聞きしました。
・顎関節症とは?
顎関節とは、耳の穴の手前にあるポコッとしている所でその顎の間接が痛んだり、顎の間接や周囲が何らかの原因で動きにくくなる病気だそうです。
年間100人くらいの方が宝塚市立病院に治療に来られるとのこと。
20代から30代の女性が多いと言われているそうですが、橋谷先生個人の肌感として中高年女性も多い様に感じるそうです。
·顎関節症の症状は?
口が大きく開けられない(口を開けたときに指が縦に3本入るかどうかが基準とのこと)
食事中顎がだるくなる
口を動かすと間接や筋肉が痛い
食べ物を噛むときに顎が痛い
口の開閉時に音がしたり違和感がある
などですが、何もしていない時に痛かったり腫れることは無いそうで、その場合は別の病気の可能性があるとのことです。
·顎関節症の副症状
全てが顎関節症の症状かどうかは分かりませんが可能性のある症状としては、
頭痛や肩こり
耳鳴りや詰まった感じ
噛み合わせがおかしい
歯や舌が痛い
などの症状が関係しているかも知れないそうです。
例えば、肩こりは緊張からの食い縛りが原因だったりすることがあったり、顎関節は耳の穴に近い所にあるので耳が痛いと思う人もいるそうです。
顎関節の原因は?
ストレス
歯ぎしりや食い縛り
うつ伏せ、何時も同じ片方だけ向いて寝る
片方だけで噛む
大きな口であくびをする
固いものを好んで食べる
歯のかみあわせが合っていない
事故などによる怪我
毎日の様に大きな口を開けて長時間カラオケを歌ったりフルートなどの吹奏楽器を頻繁に演奏する
などが原因となりやすいそうで、固いものだけでなく噛みきりにくいもの、例えばイカやタコ、沢庵なども良く食べていると顎関節症になりやすいそうです。
日常的に歯ぎしりや食いしばりをしているかどうかのチェック方法を教えて頂きました。
口を閉じて暫くリラックス!
その状態で上と下の歯が当たっていれば、もしかした気づかずに良く食いしばりしている可能性が···?
常に緊張していて痛みが出ることも考えられるそうです。
また、日常的にストレスを感じていたりイライラしている人も歯ぎしりや食いしばっている可能性があるそうです。
そんな時は、上下の歯が離れる様に顔の筋肉を緩める。上下の歯を当てない様に意識することが良いそうです。
気になるかたは試してみてください
·顎関節症の治療について!
顎関節症は良くなったり、悪くなったりを繰り返しますが自然に治ることが多い様です。
ですので、病院に行くタイミングとしてはなかなか治らない、症状が続く場合はかかりつけの歯科医に相談するのが良いとのことです。
治療としては、口を大きく開けた時に痛い場合は痛み止め、筋肉が痛い時は筋肉を緩めるお薬を使用したり、歯ぎしりなどにはマウスピースを使用したりするそうです。
まれに手術することもあるそうです。
·顎関節症にならないために気をつけることは?
固いものばかり食べない、また痛みがある場合はやわらかいものを食べる様にする
頬づえやうつ伏せ寝など長時間同じ姿勢をとらない様気をつける
ストレスをあまりためない
あくびなどで大きな口を開けない
口を開けたり動かした時に音がしても面白がって何度も鳴らしたりしない
おかきやタコ、イカなど固いものや噛みきりにくいものばかりを食べない様、毎日の献立はあまり偏らない方が良いそうです。
ガムばかり噛むのも要注意とのこと
·口腔ケアについて
ブラッシングは重要だそうです。
また日頃からかかりつけの歯科医を持って定期的にチェックすることも大切で顎関節症も早く見つけることも出来るかも知れないとのことです。
顎関節症は自然に治りやすい病気の様ですが、やはり罹患してしまうと痛かったり、不便を感じたりすると思いますし、ほっておいて治りにくくなったり、まれに重症化することもあるようなので、日頃から意識することが大切ではないかなぁ?思います。
また、自分で出来る予防や、橋谷先生に教えて貰った食いしばりのチェックなどを時々やってみることも良いかも知れませんね?