「いのちを守る砦?ゲートキーパー」-たからづかタウンガイド-

皆さんお元気ですか?

玉井順子です!

 

今回のゲストコーナ-は、障碍福祉課 係長

本間健介(ほんま けんすけ)さんにお越し頂きゲートキーパーについて色々とお話しをお聞きしました。

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以前も高齢者入居施設など、福祉関係の仕事に就かれていた本間さん。

 

現場と行政、どちらの気持ちも分かる人材はとても心強いのではないでしょうか?

 

・障碍福祉課とは?

身体障がい者の方、精神的な障がいを持たれている方、また発達障がいの方や難病の方など、様々な皆さんへに向けた行政のフォローなどで、各障害者手帳の申請及び交付、障害福祉サービスの支給にかかる事務、手話通訳者や要約筆記者の派遣、障碍のある方やそのご家族が感じる日々の生活における様々な相談への対応など業務内容は多岐にわたっています。

 

 

・本間さんのお仕事は?

多岐にわたる障碍福祉課の相談支援のひとつとして行っているのが自殺対策。本間さんは啓発活動など自殺予防についての様々な支援業務を行っているそうです。

その他にも障がい者差別への取り組みなども行っているとのことです。

 

 

・障がい者への向き合い方

まず障がい者の方や障がいを特別な事と考えるのではなく、その人一人一人を見て欲しい、とのことです。

また声をかけるタイミングをお聞きしたところ、何かサインを出された時や困っている様に感じた時には、「どうされましたか?」「何かお手伝い出来ることはありませんか?」と声をかけることが大事だそうです。

 

障がいは、背が高いとか低い、目が大きいみたいにその人の個性の一つで、みんなそれぞれ個性が違う様に私たちも同様に違う個性を持っているんだと思います。

 

 

・宝塚市における自殺者の動向について

年間40名前後の方が自ら命を絶っているそうです。

若い人は少なくて、60代以降、高齢者の方が多いそうです。

理由は大切な人を失ったなどの喪失体験や病気などが多いのではないかと推測されるそうです。

 

もちろん多くの方が水際やその以前で命をとりとめることも多くあるそうで、その役割の一つとしてゲートキーパーも挙げられると思います。

 

 

・ゲートキーパーの始まり?

平成18年に施行された「自殺対策基本法」に基づき平成19年に政府が推進すべき自殺対策の指針である「自殺総合対策大網」が閣議決定されました。

いのちの電話の様に相談出来る所も大切ですが、日々の生活の中で自殺のサインに気付ける人を増やすことも必要ではないか?という事で「自殺総合対策大網」の重点施策の一つとしてゲートキーパーの養成があげられたそうです。

宝塚市でも自殺総合対策大網や宝塚市の自殺対策計画「やさしいたからづか推進計画」に基づきゲートキーパー養成講座を毎年市職員と一般市民に向けて実施しているそうです。

この数年は、地域包括支援センターや福祉医療関係の方、また警察官や高校の先生など、人と関わるお仕事をされている方など、関係機関の方々にも案内し受講して頂いているとのとです。

 

 

·ゲートキーパーとは?

色々な問題を抱えていることで、自殺の危険性のある人々に気づき適切にかかわることだそうです。

 

身内や周りの人のなかで、いつもと様子が違うと感じたら見守ったり時には声を掛けたりなどで、いのちの電話は、「何時でも聞く場所·受け入れる場所がありますよ!」という受け身な感じですが、ゲートキーパーは自ら見つけたり、見守ったり関わっていくやり方ではないかなぁ?と思います。

 

 

·ゲートキーパーの4つのポイント!

①気づき···見た目や生活の変化、例えば最近イライラしているように見える、眠れていない様だ、などいつもと様子が違うことに気づく。

気づいたらタイミングを見て声を掛けることが出来きそうであればかけてみる。

気にしていることを知ってもらう、何時でも聞く体勢があることを伝えることが大切だそうです。

 

②傾聴···寄り添いながら話しを聞くことで、本人に身体を向ける、相づちを打つ、話しを遮らない、評価を求めたりしない、共感·理解·受け止めることが大切とのこと。

 

心のコップの大きさは人によって違うので自分のコップが大きくて水も半分位だけれど、相手のひとのコップは小さくて水が溢れてしまっているかも知れない、自分の価値観で決めつけてはいけないのでは?とのお聞きしたところ、傾聴によって溢れそうになっている人のコップの水を少しずつすくって流してあげることも出来るかも知れない、傾聴の大切な役割です、とのお返事がとても印象に残りました。

 

水の量の違いに気づくだけでなくて、減らしてあげることが出来るかも知れない傾聴の大切さを感じた言葉です。

 

③つなぎ···専門の相談窓口など必要な時に的確な所に繋ぐことも大切です。

理由は一つではなくていくつもあって専門家でないと対応出来ないこともあるので繋ぐことも大事だと思います。

その場合気をつけないといけないのがタイミングだそうで、ご本人が見捨てられたと感じたりしないタイミングで繋ぐことが大事だそうです。

 

ゲートキーパー自身もどうしたら良いか分からなくなったり、何とかしなければ、と全てを背負わないといけない気持ちになったりすることもあるかも知れません。

その様な過度な責任感や不安などを持たないためにも繋ぐこと、そのタイミングは大事かも知れませんね?

 

④見守り···「誰も分かってくれない」「心配してもらえない」と思う人もいるそうです。

温かく寄り添いながら見守ることで、心配してくれる人がいると感じたり、安心することが出来るそうです。

 

大事なことは、自分の思いではなくて相手の気持ちを大切に、どんな時も相手の思いに寄り添う事かも知れません。

けれど、自分の思いを伝える事が出来るタイミングがあれば、「こうした方が良い」とか「これが正しいのでは?」と言うことではなくて、「大切に思っている」気持ちなどを伝える事が出来れば良いなぁ?と思います。

 

 

・「自殺予防ゲートキーパー養成講座」について

長年自殺防止のための電話相談などを受けている経験豊かな講師から人が自殺に至るまでの背景やゲートキーパーに求められる心得、役割などについての講義があります。

特に重要視される話の聞き方「傾聴」についての講義があります。

その後「聴きかた」について深く理解出来る様、役割を設けたロールプレイングを行い最後に学んだことや感想を共有するとのことです。

 

仕事関係やお友達、身内の方など悩んでいる人がいればどうするのがベストやベターなのか?相手への寄り添い方·自分自身の向き合い方·心の持ち方なども分かってくるかも知れません。

 

誰かのため·自分のために、もし良かったらゲートキーパーの講座にご参加下さい!

 

お申し込みは、ホームページ·電話·faxで、定員は先着30名程度となっています。

 

 

 

「自殺予防ゲートキーパー養成講座」

 

日時:

12月12日(木)    13:30~16:40

 

会場:

宝塚市立中央公民館   203·204学習室

 

募集:

定員:先着30名程度

 

お申し込み:

ホームページ · 電話 · fax

☎️0797-77-2077

fax:0797-72-8086

(お問い合わせも電話またはfax)