「市立病院の得した気分!」-オーラルフレイル-
皆さんお元気ですか?
玉井順子です!
今月の「市立病院の得した気分!」は
歯科口腔外科 主任部長 橋谷 進(はしたに すすむ)先生
歯科衛生士 安藤 恵利(あんどう えり)先生に、
オーラルフレイルについて、お話しをお伺いしました。
·オーラルフレイルとは?
食べたり、飲み込んだり、話すなど、口腔機能の衰えのことで、フレイル(虚弱)になる前の段階だそうです。
そして、要介護や要支援の前段階が、フレイル。自立して生活が出来る健康寿命を伸ばすためにオーラルフレイルを予防することは大切なことではないかなぁ?と思います。
また、オーラルフレイルやフレイルかも知れない?と思っても、リハビリや生活習慣の改善で戻すことも出来るそうです。
まずは、健康寿命アップ!目指して、オーラルフレイルチェック!してみませんか?
·オーラルフレイルチェックとは ?
以下の項目で3個以上当てはまる場合はオーラルフレイルで1~2個の場合は注意が必要だそうです。
〈オーラルフレイルチェック!〉
□自分の歯が20本未満
□滑舌の低下
□噛む力が弱い
□舌の力が弱い
□半年前と比べて硬い物が噛みにくくなった
□お茶や汁物でむせることがある
如何ですか?気になる項目はありますでしょうか?
気になる方もまだ大丈夫な人も、ぜひ試して欲しいオーラルフレイル予防法について安藤先生にお聞きしました。
·オーラルフレイル予防!
滑舌、舌圧、嚥下機能の低下を予防することが大切です。
お口回りの筋力の衰えが原因で滑舌が悪くなります
「オーラルディアドコキネシス」とよばれる、滑舌の低下を調べる検査があります。
「パ」「タ」「カ」それぞれ5秒間発音し、何回言えたかを測定します。
1秒間に6回以上が基準(成人) 高齢者だと4回以上
5秒間で30回(成人) 20回(高齢者)以上できたら正常
→それ以下だと滑舌の機能が低下しているそうです。
「パ」「タ」「カ」それぞれ弱ると
「パ」→唇を破裂させるように発音 →弱ると、「吸う」「飲む」が難しくなるとのこと。
「タ」→舌の先端を上あごにつけ、歯切れよく発音→弱ると、食べ物が押しつぶせなくなるそうで、
「カ」→舌の奥をのどに押し付けるように発音→弱ると飲み込みが難しくなるそうです。
滑舌の低下は早口言葉で予防することができます。
「なまむぎ なまごめ なまたまご」
「すももも ももも もものうち ももも すももも もものうち」
・舌圧の低下
舌圧とは、舌が上あごに接触する力のこと→弱ると「噛んでのみこむ力」が弱くなると、言うことで、
舌圧トレーニングについて、
①舌を前方に突き出す ②舌を上あごにつける ③舌を左右に出す ④舌の先で唇をなめる、だそうです。
・嚥下機能の低下予防トレーニング
嚥下機能とは、目の前の食べ物を口の中に取り入れてから噛んで飲み込み、胃まで送り込む一連の働きのこと。
機能低下を予防する嚥下体操とは?
①深呼吸 鼻から息を深く吸い、口からゆっくり吐き出す
②首を左右、前後に回す
③肩を上下させる
⑤手を組み、頭の上にあげ、背伸びをする
⑤ほっぺたを2-3回ずつ膨らませたりひっこめたりする
⑥舌を出し、2-3回左右に動かす 舌を出し、出したりひいたりする
⑦大きく息を吸って止め、吐き出す
⑧「パパパ、タタタタ、カカカ」とゆっくり発音
⑨最期にもう一度深呼吸
如何ですか?
毎食前1セットずつ実施するとオーラルフレイル予防になるとのこと。
全部はちよっと難しいかなぁ?と思う方は、まずは、滑舌とか気になる所、または簡単そうな項目を選んで行ってみては如何でしょうか?
私も試してみようなぁ?と思います。
橋谷先生も仰ってた様に、まだの方はかかりつけ歯科医を見つけることや、オーラルフレイル予防で健康寿命を伸ばしていきたいですね!