司馬遼太郎「菜の花忌・『空海の風景を読む』」について

4月13日(日)17時30分からのエフエム宝塚「サンデー・トワイライト」

2月11日に「第28回菜の花忌」が開催されました。
司馬遼太郎の命日にあわせたイベントで、
シンポジウムが開催されます。
今回は「『空海の風景』を読む」というテーマで、
パネリストに国際日本文化研究センター教授の磯田道史氏、
作家の澤田瞳子氏、宗教学者で相愛大学学長の釈徹宗氏、
作家の辻原登氏、司会はNHKアナウンサーの上田早苗さんでした。

示し合わせたわけではないのですが、
谷さんは友人と出かけられ、
上野も参加していました。
会場は東大阪市立文化創造館でした。

『空海の風景』は小説というより
司馬遼太郎さんが物語の中に登場して進む論考、
いや、そこまで硬質のものではないのですが、
空海という一人の天才を追いかけながら解釈していく物語。

パネリストそれぞれの発言を上田さんが手際よくまとめていき、
約3時間はすぐに過ぎました。
それぞれのパネリストの発言で、
面白かったものを思い出しながらお話しましょう。

◆磯田道史氏「形而上と形而下が両方なければ書けない。
小説家は形而上があってこそ小説が書ける。
しかし世の中には、新幹線のチケットはどこのが安いとか、
あそこの店の方がいいとか、
そういう形而下のことばかり喋る人がいる。
そればっかりだと困るんだよね」

◆辻原登氏「ある日、司馬さんが靭公園かどこかの近くのレストランで、
野菜をかためたカツレツのようなものを食べていて、
急に、孔雀が見たいと言い出す。
周りの人が、それなら天王寺動物園だと進めて、
司馬さんはそのまま動物園へ孔雀を見に行く。
そして、その3時間後にこの『空海の風景』を書いている。
その文章が本にある。
この部分がこの本の中でいちばん大事なところだと思う」

◆釈徹宗氏「無人島へ一冊持っていくなら『歎異抄』
と答える司馬遼太郎さんは浄土真宗の門徒でもあったが、
それが空海を書いたというところがすごい」

いずれにしても空海という一人の天才が平安末期の日本にいて、
中国へ留学しながら20年の予定を3年で切り上げ、
帰国したことの意味がわかりました。

知的に楽しいイベント、シンポジウムだったんですが、
4月19日の土曜日14時から、
このイベントの模様がNHK Eテレで放送予定だそうです。

さて、ステキな招待券のお知らせです。

CD debut 10th Anniversary Concert
Chihiro Hosokawa NEW DEPARTURE feat. Jia Pengfang

ピアニストの細川千尋さん、二胡奏者のジャー・パンファンさん、
ベースの井上陽介さん、
ドラムのセバスティアン・カプテインさんによるコンサートがあります。
このコンサートにペア10組=20名様をご招待します。

日時:2025年5月10日(土)
場所:住友生命いずみホール(JR/京阪「京橋駅」から徒歩)
〒540-0001 大阪市中央区城見1丁目4-70
開場:16:10~/開演:17:00~

このチケットをプレゼントします。
エフエム宝塚のホームページから、
「メッセージ・リクエスト」をクリックし、
番組名「サンデー・トワイライト」とお書きの上、
お名前、メールアドレス、「コンサートチケット希望」とお書きの上、
ご応募ください。
抽選で10組の方にプレゼントします。
ふるってご応募ください。