岩手県大槌町の山林火災から学ぶ 防災
こんにちは!つながるボランティア 竹内まや子です(^^)/
今日は、今年春に発生した岩手県大槌町の大規模な山林火災について、そして私たちにできることについて考えてみたいと思います。
2026年4月22日、岩手県大槌町の小鎚(こづち)地区と、吉里吉里(きりきり)地区で山林火災が発生しました。
火は乾燥した森林と強風によって急速に広がり、最終的に約1,633ヘクタールを焼失し、被害面積としては、約1708ヘクタールということです。これは東京ドームおよそ350個分にもなる広さです。
住宅を含む建物8棟が焼失し、一時は1,500世帯を超える住民に避難指示が出されました。この火災は平成以降、国内で2番目の規模となる大きな山林火災となりました。
全国から消防隊や自衛隊が駆けつけ、懸命な消火活動が続けられました。
5月2日に延焼の危険がなくなったとして「鎮圧」が宣言され、その後も慎重な監視が続けられました。
そして発生から38日目の5月29日、ようやく「鎮火」が宣言されました。
火災発生から鎮火宣言まで、一か月以上もかかったんですね。
しかし、火が消えたからといって問題が終わったわけではありません。
実は本当の課題はここから始まります。焼失した森林はすぐには元に戻りません。
山の木々が焼失すると、土砂崩れの危険性が高まるんです。
通常の土は水をかけるとすぐに染み込みますが、火災で燃えた葉っぱなどに含まれる、水をはじく性質
を持った物質が土を覆ってしまうことで、土が水を吸い込まなくなってしまうんです。
さらに、焼けた木が枯れることで、木の根っこが土を固定する力も弱まってしまい、斜面が崩れるリスクが
大きくなるということなんです。
また、森林は地域の産業や観光資源でもあります。
木材生産だけでなく、自然体験や景観など、多くの価値が失われてしまうのです。
大槌町では現在、「くらしの再建」「なりわいの再生」「インフラの整備」を柱として復旧・復興が進められています。
観光事業者への影響も大きく、地域経済の回復も重要な課題となっています。
また、近年の山林火災には新たな特徴があります。
専門家は、気候変動による高温化や乾燥の進行を指摘しています。
さらに強風による「飛び火」が火災拡大の大きな要因になることも分かっています。
火の粉が数十メートル、時には数百メートル先まで飛び、新たな火災を発生させるのです。
こうした問題は決して東北だけの話ではありません。
実は、ここ宝塚市でも2002年3月に長尾山で大規模な山林火災が発生したのをご存じですか?
住宅地に近い山で火災が起きたため、多くの市民が不安を感じました。
六甲山系をはじめ、兵庫県内には住宅地と森林が隣接する地域が数多くあります。
もし乾燥した日に火災が起きれば、強風によって被害が拡大する可能性があります。
つまり、山林火災は決して「よその地域の災害」ではないのです。
では、私たちにできることは何でしょうか。
まず第一に、火を出さないことです。
これからキャンプシーズンでもありますが、山でのたき火やバーベキューはルールを守る。
タバコのポイ捨ては絶対にしない。
農作業や庭木の焼却を行う際は風や乾燥状況を十分確認する。
実は山林火災の多くは人間の活動が原因とされています。一人ひとりの注意が最大の予防策になります。
第二に、森林や防災への関心を持つことです。
山林火災は発生した時だけ報道されますが、その後の復旧には何年もかかります。
森林の再生には数十年単位の時間が必要です。
地域の森林保全活動や植樹活動に参加することも、未来への支援になります。
第三に、被災地を忘れないことです。
災害は発生直後には多くの支援が集まります。しかし半年、一年と経つにつれ関心が薄れていきます。
大槌町ではこれから森林再生や地域産業の復興が続いていきます。
観光で訪れることも支援になりますし、ふるさと納税や募金なども応援の方法のひとつです。
東日本大震災からの復興を続けてきた大槌町は、今回また大きな試練に直面しました。
しかし地域の人々は前を向いて歩み続けています。私たちも、その姿から多くを学ぶことができます。
火災は消えても、復興は続きます。そして防災は、誰か特別な人だけが行うものではありません。
山を守ることは、暮らしを守ること。自然と共に生きる私たち一人ひとりの責任でもあります。
岩手県大槌町の山林火災をきっかけに、ぜひ身近な山や森、そして地域の防災について考えてみてはいかがでしょうか。
エフエム宝塚では「大槌HOTリポート」というコーナーがあります。
大槌町の現状や季節の話題、イベント情報などを、現地の方と電話をつないでお届けしています。
山林火災があった時も、リアルタイムで状況を教えていただきました。
「大槌HOTリポート」は2012年からスタートしました。現地へ出向いたエフエム宝塚のスタッフが、手芸サークル「おおつちおばちゃんくらぶ」の川原畑洋子さんと出会ったことがきっかけで、
大槌町の特産である鮭をモチーフとした「デコ鮭作り」という被災地と全国の人が交流するチャリティー企画を広める活動にもエフエム宝塚では賛同しています。
そして、エフエム宝塚でも、ささやかながら募金を行っています。
6月中はまだ受け付けていますので、エフエム宝塚のスタジオまでお越しいただけるリスナーさんは、ぜひご支援、ご協力をお願いいたします!
「大槌町HOTリポート」のコーナーは、たからづか8丁目35番地の番組内で、第2・第4月曜日
朝10時30分頃からお送りしています。ぜひ、お聴きくださいね!










